Garmin eTrex SE 登場 ~ ハンドヘルドGPSは終わらない!

2023年3月17日

eTrex SE 1
出典:Garmin 公式

近年のGarmin GPSではスマートウォッチ製品ばかり発売されて、Garminの代名詞だったハンドヘルド製品はすっかり影を潜めてしまいました。そのため、ハンドヘルドGPSは消え去る運命だろうと思っていましたが、突然、eTrexの新製品が出ました。それが、eTrex SEです。

※eTrex SEは日本での発売はないようで、姉妹品のeTrex Solarが発売されました。eTrex Solarは、ソーラーパネルが搭載されることにより、完全にバッテリー切れになっても、ソーラーパネルで充電して使えるようになります。理想的な製品と言えますが、価格が3万5千円程度になります。

eTrexの表記がETREXになるのか、今一つ分かりません。今は混在しています。こちらの記事では、eTrexで統一します。

筐体が新設計!

新製品が出るにしても、筐体はそのままでスペックを少し向上させるくらいだろうと思っていましたが、筐体を変えてきました。角ばったデザインは、私好みです。

ただし、スティックがなくなりました。操作は4つのボタンで行います。eTrex SEは地図表示がないので、タッチパネルでもありません。まあ、スティックは壊れやすいし、タッチパネルは勝手に反応する時があるので、これでいいと思います。

スペック

サイズ 6.1(幅) x 10.0(長さ) x 3.3(厚さ) cm
ディスプレイ 3.3 cm x 4.4 cm (240 × 320 dot) モノクロ
バッテリー 単三乾電池 2本
持続時間 通常 168時間 / 1,800時間 (省電力?モード)
防水・防塵 IPX7
重量 156.5 g (バッテリー含む)
USB USB-C
メモリー 28MB
ウェイポイント 1,000
ルート 50
みちびき対応

ウェイポイントルートなどは従来と変わり映えしないのですが、バッテリーの持続時間が通常で168時間と、従来製品を大幅に上回りました。これは、ソーラー発電を搭載したスマートウォッチも、まるで歯が立ちません。しかも、eTrex SE単三乾電池で動作するので、電池が切れたら交換すれば良いだけです。これは、すごいです。

ただし、メモリが28MBしかありませんからトラックログを溜め込むことは難しそうですが、バッテリー切れの心配がないGPSとして、ハンドヘルドGPSの今後の生き残る方向性が示されたのではないでしょうか。

電子コンパスが付いた!

eTrex SEは、方位センサーを内蔵したため電子コンパスが使えます。今まで、eTrexのベース機種には搭載されない機能だったので、たいへんありがたいです。

ウェイポイントが1,000は少ない

残念なのは、ウェイポイントが1,000しかないことです。地図はなくてもいいのですけれど、ウェイポイントトラックログを無制限に近い形にして欲しいところですが、それは叶いませんでした。

ウェイポイントが1000では、例えば山をウェイポイントとして登録する場合、北海道だけでも足りないくらいです。そのため、行く場所で選んだウェイポイントを毎回転送する必要があります。これはちょっと面倒です。

Garmin Explore Appと連携できる

データのやり取りは、スマートフォンと行います。スマートフォンGarmin Explore Appが用意されます。これにより、天気予報の表示も可能となるようです。接続はBluetoothを使うようです。

今までのeTrexのような、USBマスストレージとしての使い方ができるのかがポイントです。私はカシミール3Dを良く使うので、従来の方法によるウェイポイントルートの転送ができなくなると、手間が掛かります。これは分かり次第掲載します。

気になる価格は?

価格は、$149.99です。今の製品に日本語化の特別な対応は必要ないでしょうから、上乗せ価格はあまりないと思いますが、どうでしょうか。日本での発売価格に注目です。

※先ほども述べたとおり、eTrex SEの正式版は未だ発売されておらず、代わりにeTrex Solarが発売されました。価格は3万5千円ほどですが、私としては電池交換できるSEが欲しいです。

非常時に一番頼れるGPS

eTrex SE 2
出典:Garmin 公式

普段使いであれば、スマートフォンGPSアプリケーションの方が高機能で便利でしょう。しかし、非常事態に見舞われた場合、最低限必要な緯度・経度を確実に教えてくれるeTrex SEは、最後の切り札になるでしょう。

eTrex SEならば、バッテリー切れを起こさず、頑強で、炎天下でも文字が見やすいです。登山山奥での渓流釣り山菜取りなどに、ぜひとも持参したい製品です。

もしかしたら上位機種も出るかもしれません。しかし、地図が載ったところでスマートフォンには及びません。ならば、基本に忠実なeTrex SEこそ、ハンドヘルドGPSの本命ではないかと思います。長時間駆動は、スマートフォンスマートウォッチでは実現できませんから。

私も購入を検討します。購入したら、使用レポートを出したいと思います。