Nikon Z5 登場 ~ 上位機種にも負けないフルサイズ入門機
出典:Nikon 公式
Nikonから、フルサイズミラーレス一眼カメラの入門機「Z 5」が登場しました。Nikonからはすでに「Z 7」と「Z 6」が出てていますが、ハイアマチュアやプロ向けのため高価で、一般のアマチュアカメラユーザーにはなかなか手の出ない製品でした。
しかしZ 5は、本体価格が20万円を切り、レンズキットでも20万円強という価格です。これであれば、値引きやキャンペーンを利用して10万円台で購入できます。Nikonのフルサイズミラーレス一眼カメラも、手が届きやすくなりました。
そしてZ 5は、入門機ながらも上位機種にはない魅力があります。それでは見ていきましょう。
スペック
Z5 | Z6 | |
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撮像素子 | フルサイズ (表面照射型) 35.9 × 23.9mm | フルサイズ (裏面照射型) 35.9 × 23.9 mm |
画素数 | 2432万画素 | 2432万画素 |
手ぶれ補正 | 5.0段 | 5.0段 |
連写 | 4.5 | 5.5 / 12 (拡張) |
液晶モニター | 3.2インチ 104万ドット チルト式 | 3.2インチ 210万画素 チルト式 |
EVF | 369万ドット | 369万ドット |
測距点 | 273点 | 273点 |
動画 | 4K 30p クロップあり | 4K 30p クロップなし |
ISO | 51200 | 51200 |
記録メディア | SD × 2 | XQD |
サイズ | 134(W) × 100.5(H) × 69.5(D)mm | 134(W) × 100.5(H) × 67.5(D)mm |
重さ | 675 g (電池とカードを含む) | 675 g (電池とカードを含む) |
Z 5は、Z 6の廉価バージョンですが、EVFやボディ内手振れ補正など、廉価版ではスペックダウンしがちな機能を上位機種と同じにしました。外見もサイズもほぼ同じで、撮影データ用の白黒液晶が省略されていますが、Z 6の良い所をできるだけ受け継いでいます。
しかし、撮像素子はZ 6と同じ画素数ですが、Z 6が裏面照射型であるのに対して、Z 5は表面照射型で感度の面で劣ります。また最近は、ミラーレス一眼カメラを動画撮影に利用するケースが増えていますが、4K 30pのクロップありは、ちょっと残念かなと思います。
でもZ 5は、Z 6よりも1年新しい製品なので、優れている機能もあります。その一つがUSB給電で、充電中でも撮影可能です。また、スロットがSDですけれど2つ用意されました。入門機でも2つあるのは心強いです。
レンズキットでの購入がおすすめ
出典:Nikon 公式
フルサイズミラーレス一眼カメラは、本体だけでなく、レンズも高価なものが多いです。それでは、いくら本体が安くても、トータルでは安くなりません。
そこでZ 5の発売に合わせて、低価格のZマウント標準ズームレンズが登場しました。焦点距離が24mmから50mmの使いやすいレンズですが、特筆すべきところは重量です。「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」は重量が195gしかありません。そのため、本体と合わせても870gしかなく、フルサイズでも気軽に持ち運べます。Z 5の購入は、レンズキットの購入がおすすめです。
また、2020年12月11日に、「Z 5 24-70 限定セット」が発売になっています。これはなくなり次第終了とのことです。レンズが付属するだけでなく、アクセサリや化粧箱が付いてくるお得なセットでおすすめです。
フルサイズ入門機の台風の目になれるか
出典:Nikon 公式
レンズもセットで20万円前後のZ 5は、フルサイズ入門機で注目の機種となりそうです。しかし、価格が安いからと言って必ずしも大人気になるかは分かりません。
それは、10万円以上のカメラを購入しようという人は、価格よりもスペック重視である場合が多いからです。実際、キヤノンのEOS RPは低価格が売りの一つですが、今一つの人気に留まっています。しかしZ 5は、上位機種の良い点を省かずに搭載しているので、人気になる可能性は十分にあります。今後の動向に注目です。