FUJIFILM X-Pro3 ~ フィルムカメラを使っていた人は注目!
出典:富士フィルム 公式
富士フィルム(FUJIFIRM)は堅実なデジタルカメラを作り続けていますが、最近発表したミラーレス一眼カメラの「X-Pro3」は、外見だけでなく、以前のフィルム式カメラを思い出すレトロ風なカメラとなりました。
「X-Pro3」には、フィルム式カメラを使ってきた人が懐かしく思う機能があります。それでいて最新の技術も取り入れられているので、数十年に渡ってカメラを趣味としてきた人におすすめのカメラです。
それでは、見て行きましょう。
主な仕様
「X-Pro3」と、前機種「X-Pro2」を比較しました。
X-Pro3 | X-Pro2 | |
---|---|---|
撮像素子サイズ | APS-C | APS-C |
有効画素数 | 2,610 万 | 2,430万 |
マウント | Xマウント | Xマウント |
AF 測距点 | 425 | 325 |
シャッター速度 | 1/8000(メカニカル) | 1/8000(メカニカル) |
EVF | 369万 | 236万 |
液晶モニター | 3インチ 162 万(タッチ可) | 3インチ 162 万 |
サブモニター | 1.28インチ | – |
動画 | DCI4K(4096×2160) 30p | 4K30p |
スペック的には、同クラスと比較して標準的と言えるでしょう。また、「X-Pro3」は、前機種の「X-Pro2」から堅実に機能アップしていることが分かります。
しかし「X-Pro3」の魅力は、ここに挙げた仕様以外の部分にあります。アルミニウムとマグネシウムで作られた頑丈で軽いボディーもそうですが、これから紹介する2点が他のカメラにはない優れた機能になっています。
背面に「1.28インチ」の液晶が組み込まれている
出典:富士フィルム 公式
「X-Pro3」を見た人は、フィルム式カメラと勘違いするかもしれません。それは、背後に1.28インチの液晶パネルが付いていて、その液晶パネルにフィルムケースが表示されるようになっているからです。昔に一世を風靡したベルビアやプロビアなどのフィルムケースが表示されるので、昔のカメラユーザーには感慨深いことでしょう。
フィルムケースを選ぶと、映像エンジンはそのフィルムの特徴を生かした色調の写真を作ります。そのため、フィルムで撮った時のような写真をデジタルカメラで撮れることになります。
「昔買ったリバーサルフィルムのケースがありました」
例えば、風景を撮る時にベルビア調の写真にしたい場合は、「Velvia/ビビッド」を選択します。PhotoShopなどの画像処理ソフトが苦手な人には便利な機能ではないでしょうか。
また、液晶パネルは180度開いて、裏側にメインの液晶パネルがあります。しかし、バリアングル液晶パネルのように裏面を表面にすることはできません。
そのため、メインの液晶パネルは設定を主に行い、撮影はファインダーを使うのが「X-Pro3」流の撮影方法です。このように「X-Pro3」は万人向けではなく、人を選ぶカメラと言えるでしょう。
光学式ファインダーと電子式ファインダーの両方が使える
出典:富士フィルム 公式
コンデジの「X-100F」でおなじみですが、「X-pro3」にはEVF(電子式ファインダー)が付いているだけでなく、OVF(光学式ファインダー)が付いています。EVFの方が写真イメージをダイレクトに確認できますが、やっぱり直接被写体の光を見て写真が撮りたい場合もあります。
OVFと言っても一眼レフのOVFのようなレンズを通した映像ではありませんが、EVFとOVFの切り替えがレバー一つでできるので、使いやすさは抜群です。
「X-Pro3」に興味がある人の中には、デジタル処理されたEVFの画像に抵抗を持つ人も少なからずいるのではないでしょうか。そのためにもOVFは必要な装備と言えるでしょう。
「X-Pro3」を使うとマニュアルカメラを思い出します
昔はオートフォーカス機能どころかオート露出すらなくて、シャッター速度や露出を自分で決定して、ピントを合わせて写真を撮りました。オートフォーカスが搭載されたαやEOSが出てきた時は、感動したものです。
今のカメラに至っては撮影に失敗することも少なくて、誰でも高品質な写真が撮れるようになりました。これからもAIを駆使することによって、本来は経験が必要な撮影もシャッターを押すだけになっていくと思います。
しかし、撮影者は撮影範囲を決めるだけでは撮影の楽しみもなくなります。写真を趣味とするならば、自分の意志を反映した写真を撮りたいはずです。そういう場合は、やはりカメラ専用機を使うことになるでしょう。
「X-pro3」は、昔の感覚で写真が撮れます。昔の撮影技術を駆使して撮影したい人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。