リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載したポータブル電源ご紹介!

昨今の電力不足と天災による停電のためにポータブル電源を用意する人が増えてきました。そこで今回は、ポータブル電源の中でも最新のバッテリーを使用する、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使ったポータブル電源を紹介します。
ポータブル電源には寿命がある
最近のポータブル電源の容量は1,000Whを超えるものも多く、太陽電池パネルも200W前後でお求めやすい価格の製品が増えてきました。そのため、一人暮らしなら太陽光発電で電気需要の大部分を補うこともできるようになりました。
しかし、考えなければならないのが、ポータブル電源の寿命です。ポータブル電源の充放電回数は従来の三元系で500回前後ですから、結局、普通に電気会社から電気を買った方が安くつきます。
もちろん、停電時に電気を提供してくれるポータブル電源はありがたいですが、費用対効果があまり良くありません。そのため、アウトドア用以外ではポータブル電源の利用を躊躇する人も多いのではと思います。
そこに、従来の5倍以上の寿命が期待できる、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使ったポータブル電源が登場してきました。これであれば、10年前後は使える計算になります。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは重くて大きい欠点もありますが、これからの時代の中心となりそうです。
それでは、主な商品を紹介します。
EcoFlow DELTA Pro
3,600Whの大容量で3,000Wの出力があるEcoFlowのポータブル電源です。一時的に電気が必要になるサージにも6,000Wまで対応していますから、家の中にある電気製品で動かせないものはないのではないでしょうか。
しかし、大容量ゆえに45kgという重量がネックです。これだけ重たいと、タイヤが付いていても運ぶのは大変です。ほぼ常設的な使い方になるでしょう。
BLUETTI AC200P
2,000Whクラスの大容量ポータブル電源です。最大2000Wの出力があるので、電力消費の大きい電気製品をストレスなく使う場合に適しています。
しかし、このクラスでも重量は27kgで重たいです。できれば20kgは切って欲しいところですが、車載にギリギリのサイズと重量ではないでしょうか。
Anker 757 Portable Power Station
1,000Whクラスの大容量ポータブル電源です。1,500Wまでの電気製品が使用できますから、大部分の家電製品を動かせるでしょう。
重量は19.9kgで、持ち運び用途ではギリギリのところ。従来の三元系リチウムイオン電池よりも5kgくらい重いです。持ち運びが大事だと、三元系も選択枝として外せないですね。
EcoFlow RIVER 2 / RIVER 2 Max
1,000Whクラスのポータブル電源が主流になり、500Wh前後のポータブル電源は勢いをなくしていましたが、ここに来て再び主流になりそうな製品が出てきました。それが、EcoFlow River 2とEcoFlow River 2 Maxです。
それぞれ256Whと512Whの製品ですが、満充電に60分しかかかりません。そしてリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しています。そのため、毎回使い切って、すぐ充電(※)という使い方ができるのです。重量もRIVER 2で4.3kgと持ち運びに便利。毎日使用するポータブル電源として、今後の主流になるかもしれません。
※バッテリー容量を完全に使い切ると、バッテリーの寿命を縮めます。そのため、バッテリー容量を少し残した状態で再充電すると良いでしょう。完全に使い切らないためのコントロールもスマートフォンアプリでできるようになっています。
毎日の太陽光発電も実用的に
毎日、太陽光発電してポータブル電源に充電すれば電気代を大きく浮かせることができますが、ポータブル電源の寿命を考えると思い留まっていました。しかし、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーならば、気兼ねなく充電ができます。太陽電池パネルも安くなりましたから、200~300Wパネルを購入して太陽光発電してみてはいかがでしょうか。
※使用するポータブル電源の説明書を良く読み、適合する太陽電池パネルを購入しましょう。
使用状況に応じたポータブル電源を選ぼう!

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使用するポータブル電源が増えてきました。しかし、重量が従来の1.5倍になるようなので、用途に応じて選ぶことが重要でしょう。
寿命第一という人には、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーが一番適しています。ぜひ、太陽電池パネルと組み合わせて、持続型発電システムを実現しましょう。